県内で確認した新型コロナウイルスの感染者を巡り、福田富一(ふくだとみかず)知事は18日、県対策本部会議後の記者会見で、6月末以降の感染者のうち約3割が外国籍だったことを明らかにした。直近1カ月では約6割が外国籍だったという。福田知事は「決して偏見・差別につながらないようお願いする」とした上で、大使館や領事館を通じて県内在住の外国人に向けた情報提供を強化する考えを示した。

県は6月27日から現在までを、県内における感染の「第2波」としている。この期間の感染者は17日現在で309人おり、そのうち102人が外国籍だった。

 県は多言語での啓発チラシ配布や、外国人向けの相談窓口設置などを進めてきた。だが佐野市内のホームパーティーで発生したクラスター(感染者集団)関連も含め、直近1カ月に確認した感染者のうち61人が外国籍だったという。

 福田知事は外国人の感染者が増えた背景を「感染状況についての認識が乏しかった。県の情報提供が足りなかった」と分析した。県対策本部事務局によると、マスクの着用に慣れていなかったり、会話の距離が比較的近かったりするなどの慣習も要因とみられる。

対策会議では、国が19日からイベントの開催基準を緩和することを受け、県も国に準じた基準とすることを決めた。大声での歓声などがあるかなど、状況に応じて対応が定められている。

 例えば県内でクラシックコンサートを開く際、これまでは人数上限が定員の50%だったが、19日以降は満席まで認められる。基準の期間は11月30日まで。


下野新聞 9/19 9:37
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/361472