2018/10/2 11:02神戸新聞NEXT
 兵庫県福崎町は1日、同町高岡にある神戸医療福祉大の学生用送迎バスを使って、住民向けの有償運送を始めた。既存のコミュニティーバス(コミバス)
の空白時間帯だった午後4〜9時、町役場周辺とJR福崎駅前間(1・8キロ)に5便を運行する。大学の送迎バスを生かす例は全国でも珍しく、低コストで利便性向上を目指す。(井上太郎)

 同町は神姫バス(姫路市)などにコミバスの運行を委託している。福崎駅前と町役場を結ぶ主要路線は午後4時半の駅前発が最終便。市川東岸側の役場周辺に商業施設が集中する一方、福崎駅を含む西岸側に店舗が少なく、車を持たない高齢者らの足の確保が急務となっている。

 昨夏、道路運送法の一部改正で、市町村は、自ら購入した車両でなくても有償運送ができるようになった。町と同大は今春に包括連携協定を結び、協議を加速させた。

 1人100円の運賃収入は、町が同大に還元し、運行管理費に充ててもらう。1日夕に駅前で出発式があり、同大の足立泰紀地域貢献センター長は「多くの方に利用してもらい、より住みやすい町になれば」と話した。

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201810/0011694987.shtml