屋上庭園に面した世界一美しい図書館を目指す「スカイライブラリー」のイメージ
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西日本最大級のバスターミナルのイメージ。待ち時間に飲食も楽しめる
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神戸・三宮再整備 高層ツインタワー建設計画
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 神戸・三宮再整備のシンボル的存在となる高層ツインタワー1期ビルを建設する再開発会社が11日、具体案を作成する事業協力者の優先交渉権者を、三菱地所など5社で作るグループに決めたと発表した。デザインは、建築を通じた被災地支援を続けてきた世界的建築家坂茂氏が担当。阪神・淡路大震災から30年の2025年度に完成を目指す同ビルは、まさに復興の象徴でもある。立地や眺望の良さを生かした提案には、港町神戸の新しい顔にふさわしい高揚感が詰まっている。

 坂茂氏は、阪神・淡路で被災した神戸市長田区のカトリックたかとり教会に、紙を使った仮設集会所を建てたことを契機に、東日本大震災やニュージーランド地震などの被災地で災害支援に取り組んできた。2014年には建築界最高の栄誉とされる米プリツカー賞を受けている。

 その坂氏が描くのは、人々の営みが外から見える「透明なボックス」。提案によると、ホールや商業空間を街に浮かび上がらせて均質化するタワー建築と差別化し、神戸を象徴するデザインに挑むとしている。

 低層部に入る西日本最大級のバスターミナルは、「旅の出発点」として、各地の食材を味わったり、仕事をしたり、旅の情報を集めたりしながらバスを待つ、新スタイルを提案する。中・低層部の屋上庭園に面した「スカイライブラリー」は、開放的な空間や都心の眺望を楽しめる「世界一美しい図書館」をテーマに掲げる。カフェやビジネスマンの支援機能など、滞在機能の強化に力点が置かれている。

 最上層部には高級ホテルを予定し、夜景を眺めるレストランやバーも提案する。国内外の観光客らが集う神戸のナイトタイムエコノミーを先導する場所として期待されている。

 提案されたプランでは1期ビルは地下3階、地上32階建てとなっている。(霍見真一郎)

神戸新聞NEXT 2018/9/12 05:30
https://www.kobe-np.co.jp/news/kobe/201809/0011630126.shtml