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本年度の発掘調査で出土した弥生時代中期ごろの若い女性とみられる人骨=佐世保市高島町

 佐世保市の離島、高島(高島町)にある「宮の本遺跡」で、市教委は11月から本年度の発掘調査をしている。
遺跡ではこれまでに弥生時代の人骨が40体以上出土。今回は新たに3基の石棺墓を確認し、うち1基からほぼ完全な状態の人骨1体が見つかった。
今後科学的な分析を加え、詳しく調べる。

 遺跡の調査は昭和50年代に始まり、昨年26年ぶりに再開した。
本年度は11月7日から12月15日までの日程で、約150平方メートルの区画を調査。墓地の範囲などを確かめている。

 今回出土した人骨は弥生時代中期ごろのもので、頭蓋骨や骨盤の形状から若い女性とみられる。
長さ約160センチ、幅約30センチの石棺に入っていた。足を伸ばした状態で埋葬する伸展葬で、副葬品はなかった。

 遺跡の場所はかつて砂浜だったとされ、海上交易に携わった民族の可能性がある。
これまでの調査で墓地は南北約260メートル、東西約60メートルに広がっているとみられる。
市教委は「今回で北限は確認できた」としている。今後、数年は調査を続けるという


ほぼ完全な弥生期人骨出土
長崎新聞:2017年12月6日更新