0001◆hEpW0nDspK9l 武者小路バヌアツ ★
2022/10/13(木) 21:22:42.3699/28(水) 7:00配信
『ドラえもん』の好物・どら焼き。地域で呼び方がちがう!?
関西、特に奈良県民ならにピンとくるお菓子「三笠(みかさ)」をご存知でしょうか。
関東や九州など、他の地方ではこの名称に馴染みが薄いかもしれませんが、実は和菓子の「どら焼き」を指します。
国民的キャラクター『ドラえもん』の大好物としても有名などら焼きですが、奈良県を中心にした関西圏では、「三笠」もしくは「三笠焼き」と呼ばれ、
菓子屋でもこの名称で販売している店が非常に多いのです。
その名の由来とは? そして、どら焼きとの違いは? 奈良県で三笠を取り扱う「有限会社多口製菓」(奈良市法華寺町)に聞いてみました。
まずは三笠という名称の由来について質問すると……。
「生地をふんわり二つ折りにした形状が、春日大社の東側にある『花山』や『御蓋山(のちの三笠山)』
の姿に似ていることから三笠焼きと呼ばれはじめたという説が有名です」(多口製菓)
そう言われてみれば、あんが詰まった独特のフォルムは、真ん中がこんもりと盛り上がった三笠山の形と似ているかも……?
ただし、どら焼きを三笠・三笠焼きと呼ぶようになった理由は諸説あるようで。
「『編笠焼き』というお菓子の皮を厚く加工したものが三笠焼きとなった」とか
「歌人・阿倍仲麻呂が詠んだ歌に登場する三笠の山にちなんでいる」という説も。
そもそも「三笠」と「どら焼き」は同じものなのか……ということについて調べてみると、やはり“諸説あり”なのです。
「片面焼きがどら焼き、両面焼きが三笠」「あんが見えているものがどら焼き、見えていないものが三笠」など説は多岐にわたります。
多口製菓によれば、「どら焼きと三笠の違いは、厳密には存在しないと思う」とのこと。
実際に多口製菓が販売している商品を見てみました。
「神鹿物語(白鹿三笠)」「栗みかさ」と「つぶあんどら焼き」がラインナップしており、
三笠とどら焼き、どちらの名称も使用しています。これはどういうことなのでしょうか?
「あくまで弊社の場合ですが、直径15センチほどある大判のものを『三笠』とし、一般的なサイズは『どら焼き』としています。
『三笠』は三笠山から名前を取っているお菓子ということで、“山のような大きさ”という意味を込め分類しています。
しかしながら、初代社長は約20年前に亡くなっており、名称を使い分けるようになった経緯や理由など、厳密なことははっきりと分かっていません」(多口製菓)
他社の商品はどうかというと、多口製菓と同じく大きなものを「三笠」としているところもあれば、
一般的なサイズを「三笠」としているところも。会社によって分類ルールはそれぞれのようです。
不思議なことに、奈良県内でも地域によって三笠呼びの浸透具合が異なっていました。
「こちらも私たちの主観による判断となりますが、奈良市内、特に近鉄奈良駅付近のお店では三笠という名称で販売している店が多い。
いっぽう郡山市や橿原市などの市外エリアでは、逆に三笠として販売している店は少ないと感じます」(多口製菓)
60代の現社長は幼少期からすでにどら焼きのことを「三笠焼き」や「三笠まんじゅう」と呼んでおり、当時はサイズも関係なかったのだとか。
「弊社の初代社長と現社長は、かつて春日大社に近い奈良市地蔵町に住んでいました。
三笠山にも近い場所だったので、地域的に三笠焼きという名称が馴染み深いのかもしれません」(多口製菓)
https://news.yahoo.co.jp/articles/63cafadd4dd676ec78ad8a04ea1ba382e5972977