2018年07月28日 17時23分
 東京商工リサーチは27日、飛鳥時代の705年創業で、ギネスブックに世界最古の宿として認定されている「慶雲館」(山梨県早川町)の運営会社だった
「湯島」(旧西山温泉慶雲館)が6月30日に解散したと発表した。新しく設立された「西山温泉慶雲館」が事業を受け継ぎ、営業を続けている。


 東京商工リサーチによると、旧西山温泉慶雲館は、ピーク時の2000年3月期に9億9600万円の売上高を計上。
05年には、全室に掛け流しの露天風呂を設置するなど設備投資を行ったが、個人消費の低迷などによって売り上げが落ち込み、
投資のための借入金の返済負担などが利益を圧迫するようになったという。16年3月期の売上高は5億9600万円にとどまり、4000万円の赤字を計上した。

 旧会社は17年6月に会社分割して新会社に旅館事業を譲渡し、先月30日の株主総会で解散を決議。新会社の社長には、旧会社から川野健治郎氏が就任し、第53代目の当主となった。

 慶雲館は武田信玄や徳川家康が入湯したとされ、東京商工リサーチの調査では、全国3位の歴史を持つ老舗中の老舗だ。

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