2018年7月27日 7時43分
政権交代が焦点となったパキスタンの議会下院選挙で、第1党となることが確実になった野党の党首、
イムラン・カーン氏が26日夜、勝利宣言を行い、アメリカに対してテロとの闘いで対等な関係を求めるなど強硬な姿勢をうかがわせました。
25日、投票が行われたパキスタンの議会下院選挙について、地元メディアは、クリケットの元スター選手、イムラン・カーン氏が率いる野党「正義運動」が、第1党となることが確実になったと伝えました。

これをうけてカーン氏は26日夜、首都イスラマバードで行ったテレビ演説で勝利を宣言しました。

この中でカーン氏は、国内や隣国アフガニスタンの過激派対策についてアメリカがパキスタンに対し圧力を強めていることを念頭に
「一方的でなく相互に有益な関係であるべきだ。パキスタンは多くの犠牲を払ってきた」と述べ、今後はテロとの戦いにおいて対等な関係を求める姿勢を強調しました。

また、カシミール地方の領有権などをめぐって対立するインドに対しては首脳会談を呼びかける一方、歩み寄りを求めました。

カーン氏は、国内で強い影響力を持つ軍から一定の支持を得ているとされ、今回の演説でもこうした実情を反映した強硬な姿勢をうかがわせました。

単独での過半数確保は難しいことからカーン氏は政権交代を目指して少数政党などとの連立協議に入るものとみられ、今後の協議の行方に注目が集まっています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180727/k10011551021000.html