森治文2018年5月27日13時17分
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ダンスや音楽、演劇などさまざまな出し物でにぎわった日大芸術学部の「春祭」=2018年5月26日、埼玉県所沢市中富南4丁目


 埼玉県所沢市の日本大学所沢キャンパスで26日、芸術学部の新入生歓迎行事「春祭(はるさい)」があった。日大は今、アメリカンフットボール部の
悪質タックル問題に揺れる。日ごろ、運動系の部活とは縁遠い「日芸」の学生らは今回の問題をどう見ているのか。本音を聞いた。

 日芸と言えば、文化芸能などの分野に多数の著名人を輩出し、一目置かれる存在。学生らからは「日大と日芸は違う」と、問題の影響はないとの声も少なくなかった。
だが、木村政司学部長によると、問題発覚直後から学部にも大学の対応の仕方への抗議と日芸生への気遣いの両方の電話が多くかかっているという。
 そんな状況を踏まえ、木村学部長は開会のあいさつで学生を前に「いやな思いをさせた」とわびるとともに、「みなさんと日芸ブランドを守る」と呼びかけた。
 学生からも大学本部への不満の声が聞かれた。春祭実行委員長の松平丈生(じょう)さん(19)は、学部構内で自販機の飲み物が最近、大学全体で統一するため20円ほど上がったことを例に、
「学部独自の環境を上から変えようという風潮があるようだ」と話し、指導者の高圧的な態度が指摘される今回の問題に通じるものを感じるという。
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