小学館の漫画誌「ビッグコミックオリジナル」の最新号で、連載中の漫画家・ジョージ秋山氏(74)の「浮浪雲(はぐれぐも)」が、「あと2話」と記されていることが19日、分かった。終了となれば、1039話が掲載予定の9月20日号で44年の歴史を締めくくることになる。

 1973年に同誌で連載がスタートした「浮浪雲」は幕末が舞台の時代劇で、主人公は東海道の宿場町である江戸・品川宿の問屋「夢屋」の主人・雲。無類の女好き、酒好きでありながら剣の達人という顔を持ち、自由気ままに生きる中で発する言葉が“教訓”として人気の作品だ。

 少年漫画からキャリアをスタートさせ、人を食べるシーンが賛否を呼んだ問題作「アシュラ」や、日活ロマンポルノとして映画化された「ピンクのカーテン」などで知られる秋山氏の作品の中でも、代表作として知られる。78年には小学館漫画賞青年一般部門を受賞。過去2度ドラマ化され、78年にはテレビ朝日系で渡哲也(75)が、90年にはTBS系でビートたけし(70)が雲を演じた。

 単行本は現在、110巻まで発売。「ビッグコミック」系では、さいとう・たかを氏(80)のゴルゴ13(68年〜)、黒鉄ヒロシ氏(72)の「赤兵衛」(72年〜)に並ぶ長期連載作品だけに、終了が事実であれば大きな話題となりそうだ。

◆主な長寿漫画

 ▼少年誌 2016年9月、「週刊少年ジャンプ」で連載されていた「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(秋本治氏)が41年に及ぶ連載を終了。単行本は200巻。

 ▼青年誌 「ゴルゴ13」(さいとう・たかを氏)は1968年11月から「ビッグコミック」で休載なく連載され続け、まもなく50年目を迎える。単行本は現在185巻。

 ▼少女漫画 「王家の紋章」(細川智栄子あんど芙〜みん氏)は76年から41年間「月刊プリンセス」で連載中。単行本は現在62巻。

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