韓国産の鶏卵から15日までに殺虫剤フィプロニルの成分が検出され、農林畜産食品省は同日午前0時から全ての養鶏場で鶏卵の出荷を中止させた上で、全養鶏場の検査を始めた。

 同省や聯合ニュースによると、フィプロニルは犬や猫のノミやダニを駆除するために使用される。人間が大量に摂取すると、内臓に悪影響を与える恐れがあり、鶏への使用は禁止されている。

 フィプロニルはオランダなど欧州の養鶏場で相次いで使用が確認され、欧州連合(EU)欧州委員会は、汚染された疑いのある鶏卵や加工食品が域内10カ国以上とスイス、香港で流通した恐れがあるとしている。

 韓国では今回、残留農薬の一斉検査中にソウル近郊、京畿道南楊州市の養鶏場から検出された。さらに別の養鶏場からは、フィプロニルとは別の殺虫剤の成分が基準値を上回って検出された。(共同)

http://www.sankei.com/world/news/170815/wor1708150078-n1.html
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15日、ソウル近郊の養鶏場で鶏卵を集める検査員(聯合=共同)