名古屋市で平成28年度、接種間隔を間違えたり、期限切れワクチンを接種したりするなど予防接種に関するミスが135件あったことが19日、市への取材で分かった。

 市は庁舎の情報室で、ミスの件数や種類について閲覧できる仕組みにしているが、「健康被害がなく、国の実施要領にも規定がない」として、個別のケースはいずれも、報道機関には発表していなかった。

 一方、市は14日、市内の医療機関で昨年12月、4種混合を3種と取り違えた上に、有効期限を6年8カ月過ぎたワクチンを1歳児に接種していたと発表。健康被害はなかったが、この件については、家族が公表を求めたため、発表したとしている。

 名古屋市によると、乳幼児への予防接種は保健所の他、市医師会に委託し市内の医療機関で実施している。28年度のうち最も多かったのが「接種間隔の間違い」で90件だった。

 「不必要な接種」11件、「ワクチンの種類間違い」10件、「期限切れのワクチン使用」4件−などがこれに続いた。同様のミスは24〜27年度に計230件あった。

 市は「医療機関に注意を喚起するとともに、今後は再発防止の観点から、積極的な公表を検討したい」と説明している。

http://www.sankei.com/west/news/170719/wst1707190046-n1.html