北海道中央部で、電柱の間にある電線が切断され、盗まれる被害が相次いでいる。今年に入って少なくとも10件確認されており、持ち去られた電線の長さは計約5・5キロに及ぶ。これは東京駅から代々木公園(渋谷区)までの直線距離と、ほぼ同じ。

 「日本電線工業会」(東京)によると、銅の価格が今月6日現在、1トン当たり70万円と1年間で約1・3倍値上がりしている。北海道警は、銅売却を目的とした犯行との見方を強めている。

 被害が確認されたのは滝川市や苫小牧市、厚真町など。6月下旬、滝川市江部乙町の農地脇で、約1キロにわたって電線がなくなっているのが見つかった。

 北海道電力の配電設備マニュアルによると、高圧配電線に銅線を使う際は、直径5ミリの単線か、“より線”と呼ばれる断面積38〜125平方ミリのものを使用。被害額は最大で400万円程度とみられる。

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電線が切り取られた電柱
Photo By 共同