2017年5月2日(火)
カラス大量死、北本の団地敷地内 殺虫剤成分入りのパン切れまいたか

 県は、北本市栄で1日にハシブトガラス計20羽が死んでいるのが見つかったと発表した。検査した結果、死骸と周辺に落ちていたパン切れから、殺虫剤として使用される有機リン系薬剤シアノホスが検出された。

 県みどり自然課によると、1日午前7時ごろ、北本市栄の団地の住民から、カラスが死んでいると鴻巣署を通じて通報があった。北本市が現地調査を行ったところ、
団地敷地内の道路や植え込みなど直径約100メートル範囲に、カラスの死骸13羽とパン切れが落ちていた。午後2時半ごろにも通報があり、
県中央環境管理事務所が死骸5羽とパン切れを確認。さらに5時ごろにも北本市が死骸1羽を確認した。もう1羽はすでに住民が処分していた。

 原因特定のため、回収した19羽のうち12羽の死骸とパン4切れについて、化学物質検査をしたところ、カラスの胃とパン切れの全てからシアノホスが検出された。鳥インフルエンザ簡易検査は全て陰性だった。

 同課は、誰かが薬剤を染み込ませたパンをまいた可能性があるとみている。県は農薬などを染み込ませた食べ物を野生動物に与えるのは違法行為だとして、
農薬の適正な使用について周知徹底していくほか、野鳥の死骸を見つけても素手で触れないよう、県民に注意喚起している。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2017/05/03/01_.html