犯罪都市大阪w

 古くから大阪は使用人の町だった。
伝手を頼って商家へ働きに出て来て、そのまま家庭を持って居付き大阪人になってしまった人が圧倒的に多い。
その範囲は江戸期だけでも五畿内だけに限らず、近江、丹波、但馬、播磨など今日の近畿一円に及び、さらには四国、九州からも人が集まった。
 だから生粋の大阪人と称しても、先祖を辿っていけば大阪以外の土地が断然多く、その点では土着の人の占める割合が圧倒的に高い京都人とは大きな差がある。
奉公人の町だったと呼んでもいい。
 大阪の持つ独特の柄の悪さというのは、特に近世以降、あまり上品でない土地柄から来た人の影響が大きいのではないかと推察される。
(丹波元・大阪出身の作家)