16日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続落し、終値は前日比761円60銭(1.94%)安の3万8471円20銭だった。2月21日以来、約2カ月ぶりの安値を付けた。日米の長期金利上昇を受けて相対的な割高感が意識されやすい半導体関連などハイテク株を中心に売りが広がった。日経平均の下げ幅は一時900円を超えた。

日米で長期金利はともに約5カ月ぶりの高水準となっている。堅調な米経済を背景に米国のインフレ圧力が根強い。国内でも足元で進む円安・ドル高や資源高によるインフレ懸念から、日銀が利上げを迫られかねないとの見方が広がりつつある。これまで相場のけん引役だった東エレクなど半導体関連に売りがかさみ、日経平均は下げ幅を拡大する展開となった。

外国為替市場では円相場が1ドル=154円台と歴史的な円安・ドル高の更新が続いている。ただ、海外勢が売りに傾くなかで輸出採算の改善に期待した株買いにはつながらず、トヨタやホンダは後場に一段安となった。前場は底堅かった銀行株も後場は下げ幅を拡大した。

日経平均が3万8500円を割る場面で押し目買いも入ったが、相場の押し上げ効果は限られた。

東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は56.09ポイント(2.04%)安の2697.11だった。JPXプライム150指数は続落し、18.15ポイント(1.53%)安の1168.10で終えた。

東証プライムの売買代金は概算で4兆7835億円、売買高は19億7840万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1465と全体の約9割を占めた。値上がりは169、横ばいは18だった。

ファストリ、アドテスト、信越化、ソフトバンクグループ(SBG)、レーザーテクが下落した。一方、ファナック、テルモ、ニデック、オリンパスが上昇した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2024年4月16日 9:07 (2024年4月16日 15:35更新)
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL160M80W4A410C2000000/