ロレックスやパテック・フィリップなど中古の高級腕時計は先月、2年ぶり安値に下落。供給が増加している一方で、需要が引き続き減少しているためだ。

上位50種の中古腕時計を追跡しているブルームバーグ・サブダイヤル・ウオッチ指数は10月に1.8%低下し、2021年以来の低水準を付けた。22年4月の高値からは42%下落している。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中、最も需要の高いロレックスやパテック・フィリップ、オーデマ・ピゲのモデルの価格は記録的な水準に高騰していた。しかし今では高インフレに加え、高まる地政学的緊張や不安定な経済成長を背景に金利が上昇する中、時計コレクターは購入を控えている。

英国を拠点とする時計取引プラットフォーム、サブダイヤルの共同創業者クリスティー・デービス氏は、さらなる下落の兆しがみられると指摘。供給が増加しており、中古時計ディーラーが在庫を売却するのに時間がかかるためだと説明した。

同氏はサブダイヤルの10月の最新市場情報で「市場では下落圧力が強まっており、それがさらなる値下がりにつながる可能性がある」と分析した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-14/S43LGPT0G1KW01