オープンハウス、三栄建築へのTOB成立 郊外で販売拡大
2023年9月29日 13:58 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC20ATL0Q3A920C2000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1695964408


戸建て住宅大手のオープンハウスグループは29日、同業の三栄建築設計に対するTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。オープンハウスは三栄建築の発行済み株式の約93%を10月5日付で取得する。その後完全子会社化する予定。主力の東京23区から郊外に販売網を広げ、分譲戸建ての売り上げ増加を目指す。

TOBは8月17日から9月28日に実施した。買い付け予定株数の下限(1414万4700株)を上回る1973万5327株の応募があった。買い付け総額は約399億円。今後、三栄建築はスクイーズアウト(強制買い取り)の手続きを経て、上場廃止になる見通し。

TOBでは三栄建築の株式を合計で64.21%保有する筆頭株主の小池信三元社長と小池氏の親族が代表を務める企業と応募契約を結んでいた。

三栄建築は創業者である小池氏が反社会的勢力に金銭を供与したとして、6月に東京都公安委員会から暴力団排除条例に基づく勧告を受けた。第三者委員会は8月にまとめた調査報告書で、再発防止に向けて「コンプライアンス(法令順守)意識を保持する必要がある」と指摘した。