【シリコンバレー=中藤玲】米起業家のイーロン・マスク氏は23日までに、買収したツイッターのロゴを青い鳥から「X」に近く変更すると明らかにした。米西部時間の23日遅くにも、新しい暫定ロゴを公開する予定という。ツイッター運営会社であるX社にイメージを合わせる狙いがあるとみられる。

マスク氏は22日夜、ツイッターに「間もなく私たちはツイッターブランドとさよならをして、徐々に全ての鳥たちにも別れを告げるでしょう」と投稿。アプリの色を青から黒に変更すべきかどうかの投票も行った。「十分に優れたXのロゴが投稿されたら、明日世界中でそれを公開する」とアイデアを募っていた。

リンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)も23日、「人生でもビジネスでも大きな印象を残す2度目の機会を得ることは非常に珍しい」と投稿した。

ヤッカリーノ氏は「ツイッターは大きな印象を与えてコミュニケーション方法を変えた。Xはさらに前進してグローバルな街の広場を変革する」とし、単なるSNS(交流サイト)から動画配信や決済、銀行機能など多様な機能を持つアプリに広げる構想を強調した。

ツイートは英語で「鳥のさえずり」を意味することから、「ツイッターバード」と呼ばれる青い鳥がデザインされた。複数回の変更を経て長らくツイッターのシンボルだった。2012年のデザイン変更の発表文によると、「空高く飛び立っていく青い鳥は、自由と希望と無限の可能性を持っている」と説明されている。

マスク氏の投稿を受け、ツイッターでは英語で「#さようならツイッター」などがトレンド入りした。新しい「X」のロゴを考案する人がいる一方、青い鳥からの変更を惜しむ意見も出ている。

5日には米メタが類似の短文投稿サービス「Threads(スレッズ)」を開始し、5日で登録者が1億人を超えるなど競争が激しくなっている。
2023年7月24日 9:49 (2023年7月24日 10:02更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN240N30U3A720C2000000/