04月21日 17時22分

海外からの観光客を数多くのせた国際クルーズ船、「ダイヤモンド・プリンセス」が21日朝、茨城港に寄港しました。
茨城県内の港に外国クルーズ船が寄港するのは、新型コロナの感染拡大以降初めてです。

国際クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」は20日夕方に横浜港を出発し、21日午前6時半ごろ、茨城港常陸那珂港区に寄港しました。
ふ頭では地元の保存会の人たちが太鼓を演奏して出迎えました。
この船の乗客の定員は2700人で、アメリカやヨーロッパ、それにアジア諸国などから訪れた乗客が次々に上陸しました。
アメリカから初めて日本に来たという女性は「できるだけたくさんの日本の姿が見たくて来ました。水戸市を観光し、海浜公園で花を見たいです」と話していました。
乗客はバスに乗って、ネモフィラが見頃となっている国営ひたち海浜公園や、「青銅製の立像」としては世界一の高さがある牛久大仏など茨城県内の観光地や、栃木県の日光などに向けて、次々と出発していきました。
茨城県はクルーズ船の誘致に力を入れてきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため国は去年11月まで国際クルーズ船の受け入れを停止していました。
国際クルーズ船が寄港するのは4年ぶり2回目となります。
県は、富裕層の外国人を呼び込むことで、地域経済の活性化につなげたいと今後も誘致に力を入れていくことにしています。
茨城県土木部の針谷雅幸 港湾振興監は「ポストコロナ、アフターコロナのなかで、観光振興が進んでいく象徴と受け止めてもらえればうれしい。乗客たちには茨城を楽しんでもらい、帰ってからも茨城の良さを発信してほしい」と話していました。
「ダイヤモンド・プリンセス」は茨城港を21日夕方、出港し、岩手県や青森県、それに韓国・プサンなどをめぐるということです。

国際クルーズ船、「ダイヤモンド・プリンセス」が茨城港に寄港したことを歓迎して船内では、式典が開かれました。
茨城県によりますと、式典には、大井川知事やクルーズ船の関係者など10人が出席しました。
その中でファブリッツィオ・マレスカ船長は、「四季折々の景色を見たいので一年中、日本のクルーズができればいいと、みんなが願っている」とあいさつしました。
式典のあと、大井川知事は、「ようやくクルーズ船を迎えることができて本当にうれしい。インバウンドに本格的に弾みがつくと期待している」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20230421/1070020620.html