塗料メーカーの菊水化学工業(名古屋市中区)は六日、日本ペイントホールディングス(大阪市北区)から転職してきた元役員の男性が同社から持ち出したデータを使って塗料を製造したとして、日本ペイントホールディングスから損害賠償を求められた訴訟で、東京地裁で和解が成立したと発表した。
 菊水化学工業は和解内容を明らかにしていないが、二〇二三年三月期の決算で和解金を含む訴訟費用三億七千二百万円を特別損失として計上する。元役員の男性は一六年二月に不正競争防止法違反(営業秘密の開示)の疑いで愛知県警に逮捕され、その後有罪判決を受けた。

2023年3月7日 05時05分 (3月7日 05時06分更新)
中日新聞Web
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