6日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、前日比315円82銭(1.20%)安の2万6107円65銭で終えた。米国の積極的な金融引き締めなどを背景に世界景気後退の懸念が広がっており、東京市場でも投資家心理の重荷となった。

前日の欧州株式市場では、ロシアによる天然ガス供給停止への不安に伴うエネルギー高が景気悪化を招くとの懸念が強まった。米債券市場では、景気後退の予兆とされる「逆イールド」が発生。世界景気の後退懸念が重荷となって東京市場では景気敏感株を中心に売りが出た。

ピクテ投信投資顧問の田中純平ストラテジストは「米連邦準備理事会(FRB)の利上げ加速などに伴う景気後退懸念は非常に強まっている」との見方を示した。

一方、前日の米長期金利の低下を背景にグロース(成長)株の一角には買いが入った。東証株価指数(TOPIX)のPBR(株価純資産倍率)の低い銘柄で構成するバリュー指数は2.25%安だったが、PBRが相対的に高い銘柄のグロース指数は0.09%の下落にとどまった。

TOPIXは3営業日ぶりに反落した。終値は前日比23.15ポイント(1.23%)安の1855.97だった。

東証プライムの売買代金は概算で3兆752億円。売買高は13億8915万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1282と、全体の約7割を占めた。値上がりは506銘柄、変わらずは50銘柄だった。

日揮HDや東ガス、東電HDが大幅に下落。住友鉱や川重、第一生命HDも売られた。半面、エーザイやエムスリー、味の素が上昇。ヤマトHDやキーエンスが買われた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2022年7月6日 15:36
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZASS0ISS16_W2A700C2000000/