主に30代のミレニアル世代が何を買うかなどを決める際、ネットなどのデジタル上の体験の重要性が高まっていることが米アドビの調査で分かった。40~50代のジェネレーションXでも対面よりもデジタル体験を重視していた。若年層以外でもネット上のサービスが存在感を増す一方、適切な情報管理も求められていることが浮き彫りになった。

世界15カ国の調査から、日本の消費者や経営層ら約1000人の回答を抜粋した。

年代別に見ると、ミレニアル世代は「デジタルの体験の方が重要」の回答が29%で、「対面の方が重要」の20%より多かった。ジェネレーションXもデジタル重視が28%だったのに対し、対面重視は24%だった。新型コロナウイルス禍で、デジタルの体験の存在感が高まった。

日本の消費者はデジタルにおける購買データの適切な管理に関心が高いことも明らかとなった。企業からデータが漏洩した場合、購買をやめる意向を示した消費者は81%に達した。許可のない個人情報の利用が発覚したら購買を中止したいと感じる消費者は75%だった。企業は今後、データを共有する際の選択肢を消費者に提示するなど、消費者に寄り添ったきめ細かなサービスを提供することが求められる。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC151MS0V10C22A6000000/