王子ホールディングス(HD)傘下の王子製紙は、7月1日出荷分から印刷用紙と情報用紙の価格を引き上げることを明らかにした。上げ幅はそれぞれ15%以上とする。
ロシアのウクライナ侵攻を受けた石炭など原燃料の値上がりや、物流費の上昇分を製品に転嫁する。

対象は上質紙や塗工紙など印刷用紙全般と、コピー(PPC)用紙やフォーム用紙といった情報用紙全般だ。

チップや古紙といった原料価格の上昇も重なり、収益が圧迫されているとした。
洋紙を巡っては日本製紙や大王製紙など製紙各社が昨秋以降、原燃料価格の高騰や二酸化炭素(CO2)削減の対策費用の負担増などを理由に値上げを表明した。今春にかけて、印刷用紙や一部の情報用紙で浸透した。

ただ、ロシアのウクライナ侵攻後に生じた原燃料高は反映されていない。採算の改善に向け、同業他社も王子製紙に追随する可能性がある。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC267GY0W2A520C2000000/