【ソウル=細川幸太郎】韓国政府は15日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた規制をほぼ撤廃すると発表した。マスク着用義務を除いて、飲食店の営業時間や集会人数など各種の行動制限を2年ぶりに解除する。同国の新規感染者数は1日10万人を超えているものの、3月のピーク時より低下傾向にあるとしてコロナ前の日常生活に戻そうとしている。

制限解除は18日から。午前0時までとした飲食店や遊興施設の営業制限を撤廃し、飲食時に10人までとしたグループ人数の制限もなくなる。大規模な集会や行事も開催可能となる。

防疫当局はワクチン接種率の上昇を受けて昨秋から段階的に行動制限を緩和してきた。重症化しにくい「オミクロン型」が主流となったことで市民の危機意識も薄まり、3月には1日あたり62万人の新規感染が確認された。

感染者数は足元で10万〜15万人程度と低下傾向にある。ただ高齢者を中心に死者数は200人を超えており、医療関係者からは全面解除は時期尚早との声もある。
2022年4月15日 11:00
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM151PS0V10C22A4000000/