7日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続落し、終値は前週末比764円06銭(2.94%)安の2万5221円41銭と、2月24日に付けた昨年来安値(2万5970円82銭)を大きく下回った。ウクライナ情勢を巡り欧米諸国がロシアからの原油輸入の禁止を検討していると伝わった。供給逼迫の懸念から原油先物価格は急騰。資源高による世界景気の悪化リスクが警戒され世界的な株安となった。

ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場は日本時間7日の取引で大幅高となった。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油の期近4月物は一時1バレル130.50ドルと2008年7月以来の高値を付けた。前週末は115ドル台だった。資源高により世界経済の成長が鈍化するとの見方から、アジアの株式市場は総じて下落、欧米の株価指数先物も大幅安となった。

日経平均の下げ幅は一時1000円に迫ったが、節目の2万5000円手前では売り方の買い戻しが入り、後場に下げ幅を600円ほどまで縮小する場面もあった。「ウクライナ情勢は流動的で、売り方も売り持ちを維持しづらい面がある」(国内証券)との声が聞かれた。東証株価指数(TOPIX)が前場で2%超下げたことで、日銀の上場投資信託(ETF)買いが入るとの見方も相場の支えとなった。

JPX日経インデックス400は続落し、終値は前週末比445.01ポイント(2.68%)安の1万6184.83だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、同50.91ポイント(2.76%)安の1794.03で終えた。

東証1部の売買代金は概算で3兆7199億円。売買高は17億5053万株で、21年11月30日以来およそ3カ月ぶりの高水準だった。東証1部の値下がり銘柄数は1920銘柄と約9割を占めた。値上がりは225、変わらずは35銘柄だった。

トヨタ、デンソーなど自動車関連株が大幅に下落。ファナックや村田製、東エレクも急落した。半面、INPEX、住友鉱などの資源関連株、海運株などは逆行高となった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2022年3月7日 15:22
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZASS0ISS16_X00C22A3000000/