→中国、インドネシア、インド、クロアチアが後に続く
→新興国債全体の年初来リターンはマイナス1.4%ー13年より好成績

各国・地域の中央銀行が刺激策の縮小に向けて動く中、新興国債は今年押し下げられると見込まれていた。しかし実際には、新興国が今年の世界の国債パフォーマンスで上位を占めた。

  ブルームバーグが23日まで集計したデータによると、2021年の世界46カ国・地域が発行した国債のランキングでは、南アフリカ共和国、中国、インドネシア、インド、クロアチアが上位5位となった。米国債利回りが13年以来の大幅な上昇となり、通貨のキャリー取引や新興国株に打撃を与えたにもかかわらず、これら国債はこうした影響を払いのけた。

  これら5カ国の国債がプラスのリターンを確保したことは、米金融当局が世界的なボラティリティーの急上昇を引き起こすことなく資産購入を縮小し、利上げを開始できるとの少なくとも若干の自信を投資家に与えることが見込まれる。 21年のパフォーマンスをより詳しく見てみると、上位国の国債の価格はおおむね下落していたものの、それを相殺できるほどクーポンのリターンが高かったことが分かる。

(各国が発行した国債におけるパフォーマンスの棒グラフはコピペできないので元ソースからご覧ください)

  別のブルームバーグの指数によると、新興国債全体の年初来リターンはマイナス1.4%。ただ、これもいわゆるテーパータントラム(市場のかんしゃく)が起きた13年のパフォーマンスを上回っている。同年には米金融当局が資産購入縮小を示唆したことを受け、リターンがマイナス3.8%となっていた。

原題:

Global Bond Winners for 2021 All Came From Emerging Markets(抜粋)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-12-26/global-bond-winners-for-2021-all-came-from-emerging-markets

2021年12月27日 7:44 JST
Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-12-26/R4QQMST0G1KW01