3日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に5日続伸し、前日比584円60銭(2.05%)高の2万9128円11銭と、6月16日(2万9291円)以来、およそ2カ月半ぶりの高値で終えた。上げ幅は7月12日(628円)以来、約1カ月半ぶりの大きさだった。東証株価指数(TOPIX)も大幅続伸し前日比31.88ポイント(1.61%)高の2015.45と、1991年4月17日以来、約30年4カ月ぶりの高値で終えた。

午前の取引終了後に菅義偉首相が自民党総裁選への出馬を見送る意向だと伝わると、日経平均は先物主導で値がさの大型株を中心に上げ幅を急拡大した。新たな総裁候補によって大胆な経済対策が打ち出される期待が広がった。市場では「人心一新となり、自公政権にとっては衆院選の追い風となると踏んだ短期筋が飛びついた」(外資系運用会社)との声もあった。

朝方は前日に公表された米雇用関連指標が改善したことや原油先物相場の上昇などを追い風に、景気敏感株を中心に買いが優勢だった。

JPX日経インデックス400は大幅に続伸し、終値は前日比300.26ポイント(1.68%)高の1万8223.06だった。

東証1部の売買代金は概算で3兆2808億円と、7月9日以来約2カ月ぶりの高水準だった。売買高は12億4310万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1768と、全体の約8割を占めた。値下がりは343、変わらずは77銘柄だった。

日本製鉄、JFEが大幅上昇。レーザーテクも買われた。三越伊勢丹も高かった。一方、楽天グループが売られた。関西電、JR西日本も安かった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2021年9月3日 15:37
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZASS0ISS16_T00C21A9000000/