【シリコンバレー=佐藤浩実】米マイクロソフトが27日発表した2021年4〜6月期決算は売上高が前年同期比21%増の461億5200万ドル(約5兆650億円)だった。企業によるクラウドサービスの採用拡大が続き、18四半期連続の2桁成長となった。純利益は同47%増の164億5800万ドルで、売上高とともに過去最高を更新した。

ネットワーク経由で演算能力を提供する「Azure(アジュール)」や業務ソフトをまとめた「Office365(企業向け)」といったクラウド関連事業の売上高は36%増の195億ドルだった。アジュールの伸び率が5割を超えたほか、米セールスフォース・ドット・コムなどと競合する顧客情報管理(CRM)サービスの採用が進んだ。クラウド事業が売上高全体に占める比率は42%に達した。

パソコンメーカー向けの「Windows(ウィンドウズ)」の販売額は前年同期を3%下回った。部品不足によって顧客のパソコン出荷が停滞したためだという。業績への影響は軽微だが、27日の時間外取引で株価が約3%下落する要因となった。一方で、マイクロソフトは6月に新基本ソフト(OS)の「ウィンドウズ11」を発表し、21年冬から一般提供を始める計画を公表している。

4〜6月期はマイクロソフトの第4四半期にあたる。21年6月期の通期売上高は前の期比18%増の1680億8800万ドル、純利益は38%増の612億7100万ドルだった。
2021年7月28日 6:19
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN27EC70X20C21A7000000/