メルカリ傘下でキャッシュレス決済のメルペイは、オンラインの買い物に使えるバーチャルカードの発行を始めた。フリマアプリ上の行動データなどに基づき、独自の審査で最大20万円の範囲で限度額が決まる。メルペイで決済できない店でも、クレジットカードのように翌月払いや分割払いが可能になる。

メルカリのアプリ上から、マスターカードのバーチャルカードの発行が可能になった。実物のカードはなく、16桁のカード番号などが発行される。入会費や年会費は無料で、オンラインで買い物する際にカード番号を入力して支払う仕組みだ。

メルペイはフリマの取引や銀行口座から入金できる前払い式に加え、「スマート払い」の名称で後払いの機能を提供している。これまで後払いが可能なのは、メルカリでの中古品購入やメルペイが利用可能な店に限られていたが、バーチャルカードを発行することで、マスターカードで決済可能なオンライン店舗にも広がる。

限度額はユーザーによって異なる。メルペイは、フリマアプリ上の購入、行動データに加え、メルペイの決済データを活用する。勤務先や家族構成などで判断する通常のクレカの与信とは別の枠組みだ。メルペイは「従来はクレカの発行ができなかったような人にも、メルペイで後払いの機能を提供できるケースもある」としている。
2021年3月10日 11:13
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ086S10Y1A300C2000000/