コロナ禍の2020年、アパレル消費は20%以上も減少したが、アパレル業界はそれに懲りて相応に供給を絞ったのだろうか。消費・販売統計に続いて輸入統計と国内生産統計も出揃ったが消費の減少ほどには圧縮されておらず、コロナ禍を経てもアパレルの過剰供給は解消されそうもない。

『アパレルの終焉と再生』の著者であり、アパレル業界の過剰供給に警鐘を鳴らし続けて来た流通ストラテジストの小島健輔氏は、コロナ禍にも懲りないアパレル業界の「あきれた楽観体質」を指摘する。

ユニクロ「実質値下げ」のインパクト

2020年の衣料消費は総務省家計調査の「被服・履物」支出で18.4%、「アパレル」(洋服・シャツ・セーター)支出で20.2%、経済産業省商業動態統計の「織物・衣服・身の回り品」小売業売上で21.4%、「百貨店+スーパー」の衣料品売上でも26.4%減少したから、アパレル消費は2019年の8掛け弱に落ち込んだと推計される。

全国百貨店の衣料品売上が31.1%も落ち込む一方(百貨店協会)、ユニクロやワークマン、しまむらや西松屋など低価格チェーンは堅調だったから、落ち込みは高価格帯ほど大きく、衣料品でもエッセンシャルシフト(生活必需品志向)が急進…

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https://news.yahoo.co.jp/articles/bedc46666f68f1262494512c0d380eeaf77d549c