→2度目の上方修正、10−12月期の売上高は過去最高を更新
→EV用駆動モーターシステム採用車種の販売台数は10万台を達成

日本電産[6594]は25日、今期(2021年3月期)の営業利益が従来予想比11%増の1550億円となる見通しだと発表した。ブルームバーグが集計した市場予想1487億円を上回る。上方修正は昨年10月に続き2度目となる。

  発表によると、昨年10−12月期の売上高が中国の自動車市場の急回復などから前年同期比6.1%増の4332億円と四半期ベースで過去最高を更新。徹底した原価改善や固定費適正化により営業利益が48%増の464億円に増加したことなどが寄与する。

●今期の業績予想
・売上高:1兆5500億円に据え置き−市場予想1兆5800億円
・営業利益:1550億円(従来1400億円、市場予想1487億円)
・純利益:1200億円(従来1050億円、市場予想1119億円)

  同社が注力するインバーターや減速機を一体にした電気自動車(EV)用駆動モーターシステムを採用する車種の累計販売台数は10万台を達成した。

  同社は400万株、500億円を上限に自己株式を取得する計画も発表した。取得期間は26日から来年1月25日までを予定している。  

  環境規制の強化を背景に世界で自動車の電動化が加速する中、日電産は車載事業を成長の柱と位置づける。EV用駆動モーターの販売拡大に取り組み、30年には世界シェア40−45%程度を目指す。

●10−12月期の業績
・売上高:前年同期比6.1%増の4332億円−市場予想4135億円
・営業利益:48%増の464億円−市場予想409億円
・純利益:58%増の349億円−市場予想298億円

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2021年1月25日 15:27 JST
更新日時 2021年1月25日 16:15 JST
Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-01-25/QNBVBUDWRGG301