iPhone 12シリーズはコロナ禍の影響でローンチが遅れたが、2021年のiPhone 13(仮称)は例年通り9月に戻るという観測結果が出た。

著名アナリストが予測
 iPhone 13シリーズの量産が、通常のスケジュールの枠に戻るという、TF International Securitiesの著名アナリストであるミンチー・クオ氏の予測を『MacRumour』が伝えている(参考:https://www.macrumors.com/2020/12/12/kuo-expects-iphone-13-mass-production-on-time/)。

 通常、Appleは初夏にiPhoneの量産を開始するが、iPhone 12モデルの量産は9月まで開始されなかったため、AppleはiPhone発表イベントを2011年以来で初めて9月から10月に延期した。そしてiPhone 12とiPhone 12 Proは10月23日に、続いてiPhone 12 miniとiPhone 12 Pro Maxが11月13日に発売された。発売時期を分散することで、少しでも早くリリースしようというAppleの意図がうかがえる。

 ミンチー・クオ氏は、iPhoneの需要は引き続き堅調で、特にiPhone 12 Proモデルは、配送に長く時間を要しているが、それはSonyカメラセンサーといったカメラ関連のコンポーネント不足に直面していることが理由だと説明する。

 来年のiPhone 13モデルの量産は通常通りのスケジュールになるとの予想で、デバイスが例年通り9月に発表される可能性は確かにあるが、パンデミックの世界的な危機の中で確実なことは何もないと同メディアは結んでいる。

・仕様も続々とリーク
 iPhone 13の仕様について『Apple Insider』は伝えている(参考:https://appleinsider.com/articles/20/12/14/two-iphone-13-models-to-use-ltpo-displays-to-achieve-120hz-refresh-rate)。

 2モデルにはLTPOディスプレイを使用し、120Hzのリフレッシュレートを実現するという。これにより省エネ性能と画面の滑らかな動きを両立する。Samsungは2021年に約1億4000万台のiPhoneにOLEDディスプレイを供給する予定だという。これには、秋に発売されるiPhone 13専用のLTPO搭載ディスプレイが含まれる。

 BOEとLGもパネルを部分的に供給するが、Appleの品質基準を満たすのに苦労していると伝えられている。

・Face IDとTouch ID両方を同時採用しコロナ対応か

 iPhone 13モデルの1つからLightningポートを廃止する可能性があり、USB Type-C規格を採用することはないと『Tom's Guide』は伝えている(参考:https://www.tomsguide.com/news/iphone-13)。

 これにより耐久性と耐水性を向上し、ボディを薄くしやすいという。一方で5Gは特にエネルギーを大量に消費し、業界全体で急速にバッテリーのサイズが大型化しているため、2021年のiPhoneは、厚さが増す可能性もあるという。モデムはmmWaveとSub-6GHzを組み合わせ、5Gのパフォーマンスは向上するはずだ。

 Appleが光学ズームを改善する「折りたたみレンズ」カメラのサプライヤーを探しているともいわれている。また超広角レンズもf/2.4からf/1.8になるという。

 独自に設計したApple A15 Bionicチップを搭載し、ノッチが縮小される可能性もある。ストレージはハイエンドモデルで128GBからだという。

 これまで Face IDとTouch ID両方が採用されたことはないが、画面内に指紋センサーを追加することを検討しているとミンチー・クオ氏は述べる。若しくはiPadAir 4のように、側面の電源ボタンに指紋スキャナーを組み込む可能性もある。

 これでマスクをしていても解錠がしやすくなる。iPhone 12シリーズでは、コロナ禍による遅れを取り戻すのに精一杯だったが、2021年のiPhone 13シリーズでは、初のコロナ仕様のデバイスになるかもしれない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/93372589b64a700d00326b320c81e4a62f194a0b