海峡で隔てられている台湾と中国本土のインターネットはまったく異なる世界だ。中国本のテック大企業Alibaba（アリババ）とTencent（テンセント）ですら台湾参入はさほど成功しておらず、しばしば規制のハードルにぶつかってきた。
□台湾が中国製ストリーミングサービスのiQiyiとWeTVを禁止へ | TechCrunch Japan
https://jp.techcrunch.com/2020/08/20/2020-08-19-taiwan-set-to-bar-chinese-streaming-services-like-iqiyi-and-tencents-wetv/

アリババ支援のジョイントベンチャーを通じてTaobao（タオバオ）が台湾で展開されるようになって1年にも満たないが、Taobaoは今年末までにオペレーションを停止すると発表した。10月15日に顧客に通知した（Taobaoリリース）。
https://pages.taobao.tw/wow/gcp/tmg-tw/bigsales/tw/1/2?spm=a2w01.homepage.BannerSlider.1.630b5721nkuT0D&;scm=1003.4.icms-zebra-101023731-4853155.OTHER_6035648995_6958212

この決定の2日前に、台湾の経済部投資審議委員会はTaobao Taiwanが中国支配の企業だと裁決（Taiwan Times記事）し、同社に台湾から撤退するか異なる企業構造で再登録するよう求めた。台湾の法律では、中国の投資家は直接、あるいは非直接的に台湾の企業の30％超の株式を取得するには台湾政府の許可を取得しなければならない（Taiwan Times記事）。
□Taobao Taiwan must re-register or leave: MOEA - Taipei Times（英文）
https://www.taipeitimes.com/News/front/archives/2020/08/25/2003742241
□Probe of Taobao Taiwan ownership announced - Taipei Times（英文）
https://www.taipeitimes.com/News/biz/archives/2020/07/21/2003740260

Taobao Taiwanは英国登記のCladdagh Venture Investmentが所有・運営している。そしてCladdagh Venture Investmentの株式28.77%がアリババが所有している。にもかかわらず投資当局は、AlibabaがCladdaghの役員会の決定に対し「拒否権」を持っていて、Taobao Taiwanを事実上コントロールしているのはアリババだと裁決した（台湾経済部リリース）。
本部新聞 - 新聞與公告 - 中華民國經濟部(Ministry of Economic Affairs,R.O.C.)全球資訊網（中文）
https://www.moea.gov.tw/Mns/populace/news/News.aspx?kind=1&;menu_id=40&news_id=91074

>>2 へ続く

2020年10月16日
TechCrunch Japan
https://jp.techcrunch.com/2020/10/16/2020-10-15-alibaba-affiliated-marketplace-to-leave-taiwan-again/