Oracleが、「TikTok」を運営する中国企業の字節跳動(バイトダンス)と、人気の高い同ソーシャルメディアアプリの米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド事業の買収に関する予備的協議を行ったと、Financial Times(FT)が米国時間8月17日遅くに報じた。同事業をめぐっては、Microsoftもバイトダンスと交渉を進めていると先に報じられていた。

 TikTokは、音楽などに合わせた短い動画を投稿するソーシャルメディアアプリで、主に10〜20代の若者たちの間で絶大な人気を誇っているが、ここ数カ月は厳しい監視の目を向けられている。米国の議員らは、国家安全保障上の脅威だとしてTikTokを批判している。

 また米陸軍および海軍では、職務用に支給された端末での同アプリの使用を禁止。米連邦取引委員会(FTC)と米司法省は、子供たちのプライバシーを保護する義務を履行していない疑いがあるとしてTikTokを調査中だと報じられている。

 Donald Trump米大統領は14日、TikTokに関連する2つめの大統領令に署名し、TikTokの米国事業売却の契約を90日以内に完了することをバイトダンスに求めた。

 Sensor Towerが4月に報告した分析結果によると、2020年第1四半期にはTikTokの人気が急騰し、Appleの「App Store」ならびにGoogleの「Play Store」でのダウンロード数は20億回を超えたという。
2020年08月19日 07時59分
https://japan.cnet.com/article/35158331/