日本新薬は13日、2021年3月期の連結純利益が前期比13%増の190億円になる見通しだと発表した。9期連続で過去最高を更新する見込み。新型コロナウイルスの影響に左右されにくい治療薬の販売が堅調に推移するほか、海外の製薬大手からのロイヤルティー収入が寄与する。国内メーカー初の次世代治療薬「核酸医薬」の販売も貢献する。

売上高は8%増の1260億円、営業利益は15%増の250億円を見込む。リンパ腫治療剤や肺高血圧症の治療薬が堅調に推移する。新型コロナの感染拡大の影響はプロテインなど機能性食品向けでみられるものの、「重篤な疾患に対しての医薬品が多く、大きな影響を受けない」(前川重信社長)。

国内メーカー初の次世代治療薬である核酸医薬について、3月に製造販売の承認を受けており、5月下旬にも国内で販売を始める方針だ。また前川社長は同日の記者会見で、新型コロナ向け治療薬の開発を進める方針を明らかにした。

2020/5/13 18:17
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59041790T10C20A5LKA000/