三菱ケミカルホールディングスは28日、2020年3月期(前期)通期の連結純利益(国際会計基準)が前の期比67%減の560億円になりそうだと発表した。従来予想(52%減の810億円)から250億円下方修正した。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、アクリル樹脂原料「MMA」や炭素などの需要の落ち込みが響くほか、ディスプレー向けの光学や半導体、自動車などに使う機能商品の需要が低迷したことが利益を圧迫する。

売上高にあたる売り上げ収益は7%減の3兆5810億円と従来予想(5%減の3兆6300億円)からの下方修正を見込む。一時的な損益を除いた本業のもうけを示す「コア営業利益」は38%減の1950億円と従来予想(33%減の2100億円)から下振れる。

年間配当については、新型コロナの拡大で純利益見通しを下方修正したことに加え、影響が現時点でも続いていることなどから32円(従来予想は40円)に下方修正した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2020/4/28 14:11
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL28HIN_Y0A420C2000000/