ゼネコン準大手の前田建設工業は13日、前田道路へのTOB(株式公開買い付け)の結果を発表した。応募数が買い付けの上限を上回った。この結果、前田道路への出資比率は25%から51%へ上昇し、連結子会社になる見通し。前田建設は役員の選任などを通じて前田道路の経営への関与を深める方針だ。

12日にTOBの期限を迎えていた。応募数は3621万株と買い付けの上限(2181万1300株)を上回った。

前田建設は1月20日に持ち分法適用会社だった前田道路へのTOBを発表した。前田道路は反対意見を表明して敵対的TOBへ発展した。

前田道路は対抗策として、手元資金の約6割に当たる535億円の特別配当方針を打ち出したほか、同業最大手のNIPPOとの資本業務提携の協議入りを発表して前田建設をけん制してきた。3月上旬には前田道路がインフラ運営事業での協業検討を提案。前田建設に歩み寄りTOB撤回を求めたが、前田建設は応じなかった。

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2020/3/13 13:00
日本経済新聞
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