2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は11日、高橋治之理事が米紙のインタビューに新型コロナウイルスの感染拡大で今夏の五輪開催が困難となった場合、1、2年の延期が現実的な選択肢との私見を述べたことに対し、「今、方向を変えるとか、計画を変えることは全く考えていない」と述べ、予定通り7月24日の開幕に向け、準備に全力を尽くす考えを強調した。

 森会長によると、今回の報道を受け高橋氏に発言の意図を確認したところ「一般論で、延期の方策も考えておいたらどうかと、個人的にそう思っていただけ」と説明したという。森氏は「大事な時期に軽率なことは厳に慎んでほしいと申し上げたら『わかりました、大変ご迷惑かけた』とおっしゃっていた」と述べた。

 森会長は開催準備にかかる競技会場確保の難しさにふれ「1年や2年延ばしましょうと言って、その場所をまた使える保証はない」と指摘。「一生懸命にやっている職員の士気に影響するようなことを言うつもりはない」と語気を強めた。
https://www.sankei.com/tokyo2020/news/200311/tko2003110006-n1.html