日本製鉄は7日、2020年3月期(今期)の連結最終損益(国際会計基準)が4400億円の赤字(前期は2511億円の黒字)になりそうだと発表した。従来は400億円の黒字を見込んでいたが、一転して赤字に転落する。製鉄事業で国内外の鋼材需要の低迷が響くほか、高炉の休止を決めた呉製鉄所(広島県呉市)などで事業用資産の減損損失を計上する。

売上高にあたる売上収益は4%減の5兆9000億円と、従来予想(前期比1%減の6兆1000億円)から2000億円引き下げた。本業のもうけを示す事業損益は3100億円の赤字(前期は3369億円の黒字)を見込む。併せて従来は未定としていた期末配当を無配にすると決めた。

同時に発表した2019年4〜12月期の連結決算は、売上収益が前年同期比2%減の4兆4760億円、営業損益が3725億円の赤字(前年同期は2410億円の黒字)、最終損益が3573億円の赤字(前期は2066億円の黒字)だった。製鉄事業では台風などの自然災害や生産トラブルによる減産も重荷となった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2020/2/7 15:37
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL07HP0_X00C20A2000000/