全日本空輸(ANA/NH)は11月19日、2020年夏ダイヤで拡大する羽田空港の昼間時間帯発着枠について、国際線の路線計画を発表した。獲得した13.5枠(便)を活用し、12路線を新規で開設し、2路線を増便する。新路線のうち5都市が新規就航地で、米国路線は一部を除き、成田発着から移管する。このほか、既存のベトナム路線を再編する。

ANAは13.5枠
国土交通省航空局(JCAB)は、羽田国際線の昼間時間帯(午前6時から午後10時55分まで)発着枠50枠のうち、日本と相手国の航空会社に25枠ずつ配分。日本側の25枠のうちANAには13.5枠、日本航空(JAL/JL、9201)へ11.5枠を割り当てる。

ANAが獲得した13.5枠の内訳は、米国が6枠、中国が2枠、豪州とロシア、イタリア、トルコが1枠ずつのほか、デンマークとスウェーデン、ノルウェーの3カ国で1地域とするスカンジナビアも1枠。インドは昼間帯と深夜早朝帯(午後10時から翌日午前6時55分まで)で1枠ずつ配分のため、昼間帯は0.5枠となる。

米国は5路線新規
最多となる6枠を獲得した米国路線のうち、羽田からの新路線となるのは5路線。このうち3月29日に週7往復(1日1往復)ずつで開設するサンノゼとシアトル、ヒューストン、ワシントンの4路線は、いずれも成田から移管する。現在1日1往復のロサンゼルス線は、同日から1日2往復に増便。一方で成田は、1日2往復から1往復に減便する。

機材はサンノゼとシアトルがボーイング787-8型機(3クラス184席:ビジネス32席、プレミアムエコノミー14席、エコノミー138席)を投入。ワシントンとロサンゼルスは777-300ER(4クラス250席:ファースト8席、ビジネス52席、プレミアムエコノミー24席、エコノミー166席)で運航し、ヒューストン線は212席仕様の777-300ER(ファーストクラス8席、ビジネス68席、プレミアムエコノミー24席、エコノミー112席)を投入する。

サンフランシスコ線は、夏ダイヤ期間中の開設を計画。便数も未定だが、羽田からの就航後も1日1往復の成田便を維持する。

豪州はシドニー増便
中国へは夏ダイヤ期間中に、新路線を2路線開設する。青島と深センで、このうち深センは日本の航空会社としては初めて乗り入れる。2路線とも便数は未定で、1日1往復の成田−青島線は運航スケジュールの変更を予定する。

1枠ずつ獲得したロシアとイタリア、トルコ、スカンジナビアも、夏ダイヤ期間中の開設を計画。モスクワ(ドモジェドボ)とミラノ(マルペンサ)、イスタンブール、ストックホルムへ就航し、このうちイスタンブールとストックホルムは、日本の航空会社としては初めて乗り入れる。

0.5枠を獲得したインドは、3月29日からデリー線を就航。1日1往復で開設し、成田便を運休する。機材は787-9(3クラス215席:ビジネス48席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー146席)を投入する。

豪州は1枠を獲得。1日1往復運航しているシドニー線を増便する。夏ダイヤ期間での増便を計画し、増便後の便数も今後決定する。

羽田−ホーチミン就航
また、3月29日からはベトナム路線を再編。現在1日1往復運航する羽田−ハノイ線を運休し、ホーチミンへの乗り入れに変更する。

ホーチミンへは現在、成田から1日2往復乗り入れている。3月29日からは1日1往復に減便する一方、運休する羽田−ハノイ線を成田に移管する。移管後は成田からはホーチミンとハノイへ1日1往復ずつ、羽田からはホーチミンへ1日1往復運航する。

機材は、成田−ハノイ線が215席仕様の787-9、羽田−ホーチミン線には246席仕様の787-9(ビジネス40席、エコノミー206席)を投入。成田−ホーチミン線は787-8(2クラス240席:ビジネス42席、エコノミー198席)で運航する。
以下ソース
https://www.aviationwire.jp/archives/190287