2019年08月26日 20時00分

スターバックスをよく利用する人の中には、スターバックスが発行しているプリペイドカードや公式アプリを使用している人も多いはず。金融ライターのJ・P・コーニング氏は、こうした決済システムがスターバックスに膨大な利益をもたらし、スターバックスを「金融王者たらしめている」と指摘しています。

Moneyness: Starbucks, monetary superpower
https://jpkoning.blogspot.com/2019/08/starbucks-monetary-superpower.html

コーニング氏は自身のTwitterアカウントで、「スターバックスは約16億ドル(約1686億円)をスターバックスカードの負債額として計上しています。つまり、スターバックスの負債総額の約6%は、無利子でスターバックスにお金を貸してくれるコーヒー中毒者から集めたものだといえます」とツイート。その金額の大きさからコーニング氏は「ワオ、スターバックス。なんて素晴らしい仕事ぶりなんだ」と感想を漏らしました。

コーニング氏が指摘した「スターバックスの負債」とは、スターバックスの利用者がアプリやプリペイドカードを通じてスターバックスに支払ったお金の残高のことです。こうしたお金は、いずれスターバックスの決済に利用されるので、「スターバックスが一時的に利用客から借りたお金」とみなせますが、一般的な融資とは違い、利息などはつきません。従って、スターバックスは16億ドルもの資金を無利子で調達できていることになります。

実は、16億ドルという金額自体は取り立てて大きな金額ではありません。例えば、オンライン決済サービスのPayPalが利用者から集めている金銭は200億ドル(約2兆1000億円)にものぼります。しかし、PayPalはこの資金を自由に使うことはできず、事業から分離された銀行口座に保管しておくか、せいぜい国債で運用することしかできません。なぜなら、常に手元に十分な資金を準備して償還や支払いに備えなければならないためです。

一方、スターバックスの利用客が貸したお金を回収する唯一の方法は「コーヒーの注文」だけです。スターバックスの利用客がプリペイドカードの残高を一気に使うようなケースはあまりないため、スターバックスは余剰となった資金を事業の拡大や、より利回りが高い資産の運用に回すことが可能です。この仕組みにより、スターバックスはPayPalなどに比べてはるかに効率的に資金を運用できるというわけです。

     ===== 後略 =====
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https://gigazine.net/news/20190826-starbucks-monetary-superpower/