中国ファーウェイが独自OSのHongmengの開発を進めているのは公表されていますが、その最初の搭載製品はサブブランドHonorのスマートTVであるとの噂が報じられています。
中国の経済メディアYicai Globalによると、同社のインサイダーは「Honor Smart Screen」における最大のセールスポイントが自社開発のOSであると語ったとのことです。

Honorは今月15日、'Honor New Class Communication Meeting'にて「Honor Smart Screen」を8月上旬に発売すると発表。55インチ画面でネット接続できるほか、スマートホームハブとしても機能すると紹介されていました。が、その場では搭載OSについては言及されていません。
Honor Smart Screen Announced - Not A Regular TV(英文)
https://www.gizchina.com/2019/07/15/honor-smart-screen-announced-not-a-regular-tv/

HonorブランドのZaho Ming社長は、デジタルテレビとインターネットテレビの時代は終わり、2019年以降は「スマートスクリーン」(ハブ機能を持つスマートTV)の時代になるとアピール。同社のテレビが携帯電話から、再びユーザーを大画面の前に集めるよう目指していると語っていました。

ファーウェイ独自開発のHongmengは、米国による事実上の禁輸措置を受け、スマートフォンに搭載するAndroidの代替OSとして注目を集めていたもの。しかし、トランプ大統領が禁輸措置の緩和を発表した後はスマートフォン向けのトーンは薄れ、任正非CEOはプリント基板やルーター、データセンターなど様々なデバイスへの搭載を示唆していました。
ファーウェイCEO、「Hongmeng OS」はアップルのOSやAndroidより速いと発言 - Engadget 日本版
https://japanese.engadget.com/2019/07/08/ceo-hongmeng-os-os-android/

さらにファーウェイはEUにてモバイルOS「Harmony」の商標登録を申請しています。つまりHongmengを「Harmony」と呼び変えたうえで中国外での展開も推測され、かつスマホ以外の機器ということで、今回のスマートTVへの搭載の噂は方向性が一致しているようにも思われます。
ファーウェイ、米研究開発スタッフを大量レイオフ。事実上の制裁措置で本社との連絡も困難に(WSJ報道) - Engadget 日本版
https://japanese.engadget.com/2019/07/16/wsj/

単なる大型テレビ市場が飽和状態になりつつあるなか、音声認識などを搭載したスマートTVは中国でも大きな注目を集めています。もともとはAndroidが規制された場合の保険として開発されたかもしれないHongmeng OSですが、そちらに有効活用されるのかもしれません。

Via: GSMArena
https://www.gsmarena.com/the_first_device_with_huaweis_harmony_os_will_be_the_honor_smart_tv_say_insiders-news-38182.php
Source: Yicai Global
https://yicaiglobal.com/news/huawei-to-use-its-own-os-in-first-smart-tv-insider-says

7月19日 14時
Engadget 日本版
https://japanese.engadget.com/2019/07/19/hongmeng-os-tv/