欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は7月18日(現地時間)、米半導体大手Qualcommが欧州独占禁止法に違反したとして2億4200万ユーロ(約290億円)の制裁金支払いを命じたと発表した。3Gチップセット製造における市場支配力を悪用し、競合企業を市場から閉め出そうとしたとしている。

 欧州委員会は、Qualcommが米NVIDIA傘下の英モデム事業Iceraとの競合を有利にするために中国HuaweiとZTEに対し、自社のチップセットを製造コストを下回る価格で販売していたとしている。NVIDIAは2015年にIceraを終了した。

 制裁金の2億4200万ユーロという金額は、2018年の売上高の1.27%に当たる。

 Qualcommは同日、この判断を不服として控訴すると発表した。

 Qualcommに対しては、米連邦取引委員会(FTC)も5月、独禁法違反との判断を示したが、Qualcommは控訴した。

2019年07月19日 06時50分
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1907/19/news050.html