データベース管理ソフト大手の日本オラクルが28日発表した2019年5月期の単独決算は、税引き利益が前の期比12%増の433億円だった。8期連続で最高を更新した。データベースのライセンス販売や、インターネット経由で利用できるクラウドサービスが伸びた。年間配当は136円と15円増やす。

売上高は9%増の2023億円、営業利益は11%増の623億円だった。企業のデータ活用需要が拡大しており、流通業を中心に顧客の属性や購入履歴を分析しマーケティングなどに活用する例が増えた。データベース関連ソフトのライセンス契約の伸びが目立つ。

クラウド&ライセンス部門の売上高は11%増の1628億円。中堅・中小企業を中心にシステムの運用コスト削減や納期短縮のニーズが強く、クラウドサービスの利用が増えた。「クラウドの営業人員を増やすなど営業強化の効果も出ている」(同社)。会計や予算などの情報を統合管理する統合基幹業務システム(ERP)も製造業向けなどに堅調だった。

20年5月期の売上高は前期比1〜5%増を見込んでいる。1株利益は340〜350円(前期は338円)の見通し。配当は未定としている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46717150Y9A620C1DTA000/