バスの運転手が運転中に急病で意識を失って重大な事故が起きるのを防ごうと、日野自動車は高速道路で運転手の異変を検知すると自動でバスが停止するシステムを、商用車に初めて搭載することになりました。

バスの運転手が運転中に急病で意識を失ったことが原因になった交通事故が全国で相次いでいます。

このため日野自動車は、高速道路で運転手の異変を検知すると自動でバスが停止する機能を、来月発売する新型の大型バスに搭載することになりました。

システムは、赤外線カメラで運転手の体が倒れたり目をつぶったままになったりしていないかを監視します。さらに、前方を撮影するカメラで走行車線からのはみ出しを確認すると、バスは自動で止まります。バスが減速を始めるとブレーキランプが点滅するほか、クラクションも鳴って周囲に異常を伝えます。

会社によりますと、こうした機能をバスなどの商用車に搭載するのは世界で初めてだということです。

発表した日野自動車の奥山宏和さんは「多くの人が乗るバスや車両の大きいトラックは一度事故が起きると大きな被害につながる。最新の安全技術の実用化に積極的に取り組んでいきたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190614/k10011952731000.html