国産ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」を開発中の三菱航空機(愛知県豊山町)は7日、名古屋市内で記者会見し、70席級の新機種を投入する方針を示した。水谷和久社長は海外生産については「将来の選択肢としてあり得る」と述べた。主なやり取りは以下の通り。

――17日からパリ航空ショーが開かれます。

水谷氏「(航空ショーでは)市場に投入するならどういう物が良いか構想を話す。模型などいろいろなツールを使って説明できればと思う。70席級の検討と併せて(MRJという)名称(の変更)も検討している」

――海外生産は。

水谷氏「事業が軌道に乗って量産が本格化し、一つの製造ラインでは追いつかず、2つの製造ラインが必要となれば、将来の選択肢としてはあり得る話。今の時点では考えていない」

「我々は日本で今後もやっていく。どうやって日本から世界の市場に良い航空機を提供するかを考える。日本の会社がどうやって航空機を開発し、世界市場に提供するかに尽きる」

――海外に生産拠点を設けた場合、地元への影響は。

水谷氏「(海外拠点は)将来の事業によって判断する。日本をやめるということではない。海外市場をにらんで海外にも拠点を持つ必要があれば検討することになる」

――親会社の三菱重工業がカナダのボンバルディアと小型旅客機事業の買収を交渉している。

水谷氏「三菱重工が検討中で、答えが出ているわけでない。コメントは控えたい」

2019/6/7 13:58
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45818220X00C19A6L91000/