0001田杉山脈 ★
2019/06/03(月) 23:16:37.73ID:CAP_USER『週刊東洋経済』は6月3日発売号で「最短やり直し英語」を特集。英語学習において、最短時間で効果を上げ、かつ学習を継続するためのメソッドを紹介している。そこで取り上げたひとつが、オンライン英会話業界の足元の勢力図である。
業界の草分けといえるのが、2007年創業のレアジョブ。まだ英語を話すには英会話スクールに行くか、留学するしか選択肢がなかった時代、いち早くオンライン英会話サービスを確立させた。創業メンバーの1人である中村岳社長は、「当時は英語を気軽に話せる機会の少なさが社会課題だったが、オンライン英会話でその課題は解決した」と胸を張る。
中村氏は今、次の課題を見据える。「せっかくオンライン英会話を始めても、成果を出せずに途中で辞めてしまう人がいる。確実に成果を出してもらうために、動機づけと個別学習の2つに注力する」と話す。
動機づけでは、個人向けとして英語コーチング塾の「レアジョブ本気塾」を運営。レアジョブで蓄積した学習コンテンツを武器に、競合他社と差別化している。また法人向けでは2018年秋、「スマートメソッドコース」という成果保証型の研修を新設。「一人ひとりの弱点を見つけて伸ばすことで成果にコミットする」(中村氏)。
個別学習では、人工知能(AI)を用いたスピーキングテストの自動採点システムを開発している。現状は人力で採点しているが、時間を要して数をさばけないのがネック。AIで採点時間を圧縮できれば、課題をタイムリーに認識でき、学習に反映しやすくなる。
さらに「成長の可視化も狙っている」と中村氏。「例えばレッスンを録音してデータ分析すれば、3カ月前の自身の会話と比べた単語数の伸びがわかる。成長が可視化されれば、英語学習のモチベーションにもつながる」(中村氏)。
オンライン英会話は2000年代後半に急成長したが、2010年代前半をピークに淘汰された経緯がある。その後台頭した新勢力の代表格が、DMM.comグループが運営する「DMM英会話」だ。「われわれの特徴は一言でいえば『楽しい』英会話の提供」。そう語るのはDMM英会話の上澤貴生代表。「楽しい」というコンセプトの実現のため、力を入れてきたのが講師の多国籍化である。
レアジョブがフィリピン人講師中心なのに対し、DMM英会話の講師は国籍が113カ国(5月末時点)と幅広い。セルビア、モンテネグロなどの東欧、最近では南アフリカなどアフリカ人も増えている。「話したことがないマイナーな国の人と話せることが楽しいという声は多い」(上澤氏)。
国籍が広がると講師の質の担保のハードルが上がるが、講師が一方的に話さないよう「レッスン時間の7割はユーザーさんの話を聞くようにするなど、日本人がとっつきやすいサービスになるよう厳しく教育している」(上澤氏)。教材面でも「楽しさ」にこだわる。「DAILY NEWS」という教材では、大雪が降った日にすぐ交通渋滞のトピックを取り上げるなど、今現在の話題をすぐレッスンで話せるよう工夫を施す。
ゴールはビジネスの成果
同じく昨今の成長組で「ビジネス特化型ナンバーワン」をうたうのが、ビズメイツだ。鈴木伸明社長は「うちは英語が話せることではなく、ビジネスで成果を上げることがゴール。他社とはコンセプトが異なる」と強調する。講師はフィリピン人中心。他社よりも高報酬でビジネス経験者を選抜する。その分、受講料も月1万2000円からと高額だ。
法人研修を多く手掛け、会社ごとのカスタマイズ教材を作成するのも特長。たとえばJR東日本では駅での外国人との英語でのやりとり、東急リゾートでは投資物件販売の英語での言い回しなどをきめ細か指導。単なる英会話でなく、「いかに外国人と信頼関係を築くかのポイントも教える」(鈴木氏)。
予約なしで受講できる点が人気のネイティブキャンプも、2015年のサービス開始後、急成長を続けている。講師陣の国籍は100カ国以上と多様。他社ではレッスン予約が必要なケースがほとんどだが、予約不要の「今すぐレッスン」を用意。また「レッスン回数無制限」のサービスも売りにしている。
そうした差別化が可能なのは、母体がIT企業で通話システムを内製しているため。主にスカイプを使用してきた他社は通話と予約などの機能を連携させにくかったが、自社システムであれば可能だった。
https://toyokeizai.net/articles/-/284561