日清食品は26日、1日に必要なビタミンやたんぱく質、カルシウムなどすべての栄養素の3分の1を、1食で摂取できる「オールインパスタ」を27日に発売すると発表した。ビタミンなどゆでたときに失われやすい栄養成分を、パスタの中心にとじ込める製法を採用。長期保存しても栄養素の劣化や流出を防げる。30歳〜40歳代のビジネスパーソンの需要を見込む。

製法を工夫し栄養摂取と簡便性を両立させた
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簡便性と栄養摂取を両立できる新商品は、300回ほどの試験を繰り返して開発した。栄養素の成分には硬いものやべたつくものもあったが、配合比率を工夫することでパスタのような歯応えを出すことに成功。栄養成分をパスタ内部にとじ込めることで、栄養成分ならではの苦みやえぐみを感じにくいようにし、味への影響も抑えた。

小麦を栄養素に置き換えたことで、一般的な乾燥パスタに比べて糖質は3割ほど抑えたという。商品はパスタとソースがカップに入った湯かけタイプ(希望小売価格600円、税別)と、パスタのみの袋入り(同400円)などを用意した。湯かけタイプはお湯を入れて、6分ほど待ってからカップ焼きそばのように一度湯を切り、ソースをかけて食べる仕組みだ。

日清食品のオンラインストアなどで販売する。年100万食の販売を見込む。すでにラーメンタイプの商品開発も進めている。

2019/3/26 14:04
日本経済新聞
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