数十年の間には株式相場が必ず上昇するという説が確実とは言えないのはなぜか。答えの鍵を握るのは日本かもしれない。

少なくともダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高投資責任者(CIO)はそう指摘する。同氏はダブルラインの「トータル・リターン債券ファンド」のウェブキャストで、長期的に見れば株価は必ず上昇すると考える投資家への教訓として日本株を例に挙げた。

日本株の指標であるTOPIXは1990年代にバブル経済が崩壊するまで急伸してきたが、その後30年ほどの間には約30%下落。欧米の指標の好調とは著しく対照的だ。ストックス欧州600指数は1989年から4倍余りに上昇し、S&P500種株価指数は10倍に上げている。

ガンドラック氏は「30年という時間枠で見れば株価がかならず上昇すると言う投資家は、日本の事例に目を向ける必要がある」と語った。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-03-13/POABFG6K50XS01