「予想外の少子高齢化が進行しているので、やむをえない措置です。 公的年金は、現役世代の保険料で高齢者世代の年金を賄(まかな)っている。
社会連帯の理念にもとづく世代間扶養であり、年金制度を守っていく以上、仕方のないことです」(厚生労働省年金局総務課)
たしかに、少子高齢化は少なからず年金財政に影響を与えていることだろう。 しかし、それだけが原因で、今日の年金財政の危機を招いているわけではない。
 厚生年金の前身である労働者年金保険が創設された1941年以来、一貫して年金官僚たちは、我々の貴重な掛金を勝手に持ち出し、自分たちの天下り先を整備、拡充してきた。
この掛金持ち出しによる疲弊もまた、今日の"年金危機"を招いている重大な原因のひとつである。